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旋盤の種類や特徴

旋盤には、汎用的な普通旋盤の他、機能や用途が異なるさまざまな種類があります。今回は「旋盤にはどのような種類があるか」「それぞれの旋盤の特徴」について解説します。

普通旋盤(汎用旋盤)

一般的に「旋盤」と呼ばれるものは、「普通旋盤」を差します。普通旋盤は、最も標準的な旋盤であり、往復台の上に刃物台とそこに取り付けられたバイトへ送る運動を与える構造です。

チャックで固定された工作物を回転させながら、バイトへ送りを与えることで、丸物部品を加工できます。また細長くたわみやすい工作物は、心押し台の先端(センタ)を工作物に当てて支えることも可能です。

 

旋盤にできる加工

旋盤にできることは、工作物を円筒状に削ったり、円筒状の穴をあけたりするような加工です。具体的には以下の図をご覧ください。

 

出典:機械加工の知識がやさしくわかる本 P45、P46

数値制御旋盤(NC旋盤)

 

数値制御旋盤は、普通旋盤に数値制御(Numerical Control、以下NCという)装置が組み込まれたもので、NC旋盤とも呼ばれます。

加工の仕組みは普通旋盤と同様です。しかし工具の移動距離や送り速度などの数値を入力すれば、一連の加工を自動で行ってくれるため、生産効率に優れています。

NC旋盤を含めたNC工作機械は、日本の工作機械生産額の90%を占めており、製造業における機械加工の中心となっています。

 

NC旋盤のメリット

NC旋盤は、普通旋盤に比べると以下のようなメリットがあります。

・品質のバラツキが少ない

・高精度な加工ができる

・生産性に優れる

 

普通旋盤の場合、作業者が操作して加工することになります。そのため、作業者のスキルによって品質のバラツキが出たり、高精度な加工が難しかったりします。

一方で、NC旋盤の場合は加工プログラムが自動で高精度な加工を行うため、作業者のスキルに関係なく安定した品質や精度を得られます。また、1人でも複数の加工機を扱えたり、無人運転によって夜間でも加工できたりと生産性の向上に役立ちます。 

 

他の旋盤の特徴について

旋盤には、前述した2つ以外にも以下のような種類があり、それぞれ特徴や適している工作物が異なります。

・正面旋盤

・立旋盤

・タレット旋盤

 

ここからは、上記の旋盤について解説していきます。

 

正面旋盤

 

正面旋盤は、普通旋盤と比較してバイトを送る向きが90°異なっており、主に端面加工を行います。外径が大きく長さが短い工作物の加工に適しています。また、切りくずがたまることなく下に落ちてくれるため、切りくずによる精度悪化を防げるのもメリットの1つです。

 

立旋盤

立旋盤は普通旋盤を縦にしたような構造で、工作物を水平な面に取り付けるため、重量物の加工に向いています。またアンバランスな工作物でも安定して、精度よく加工することが可能です。

なお正面旋盤などに比べて、切りくずのはけが悪いというデメリットもあります。たとえば穴あけや内径加工を行う際、正面旋盤では切りくずが下に落ちてくれますが、立旋盤の場合は工作物の奥にたまってしまいます。

 

タレット旋盤

 

タレット旋盤は、タレットと呼ばれる回転台に複数の刃物が取り付けられた構造で、工具を交換することなく一連の加工を行えるのが特徴です。

機械加工は一工程だけで済むことは少なく、円柱加工や溝加工、ねじ加工などを経て部品を完成させます。そして、そのたびに工具を交換しなければいけません。

しかしタレット旋盤であれば交換の手間を省けるため、作業効率が上がり、加工精度の悪化も防げます。