【組立】ねじ締め以外の組付け
ねじによる締結以外の組み立て方法には、製品の構造や目的に応じてさまざまな手法があります。
以下によく使われる組み立て方法を分類して紹介します。
1. 機械的な締結方式(ねじ以外)
・リベット止め
リベットとは、金属製のピンで2つ以上の部材を永久的に接合するために使われる部品です。
ねじやボルトのように、簡単に取り付け・取り外しできる締結方法とは異なり、一度組付けると基本的にリベットを破壊しないと外せなくなります。
振動や衝撃に強く、航空機や自動車など、幅広く使われています。作業にはリベッター(リベットを打ち込む手持ち工具)が必要です。リベットには複数の種類があるので、部材や状況に合わせて使用しましょう。
・ピン
ピンとは、細い棒状の部品で、部品同士を正確に組み付ける際に位置決めや固定に使われます。
ねじのように回転して締結するのではなく、部品同士の嵌め合い穴に挿入して機械的に固定します。抜け止めや回り止めのためにも使われます。
ピンには複数の種類があるので、部材や状況に合わせて使用しましょう。
また、用途や径によって嵌め合い公差を設定する必要があるので気を付けましょう。
・スナップフィット
スナップフィットは、部品の凸部と相手側の凹部にはめ込んで固定する方法です。
ネジと工具や接着剤などを使わずに組み立てられます。
特にプラスチック製品で使われることが多く、部品点数の削減ができること、組立工数の削減になることから、コスト削減に非常に有効な組付け方法です。しかし、はめ込み部分にかかる応力と組付けにかける力、組付け後の材料疲労など設計段階で考えることが多く、製品化には難しい組付け方法です。