リードタイム 第3回 リードタイムの短縮【調達】
リードタイムの短縮【調達】
前回はリードタイムの短縮【開発】についてお伝えしましたが、今回はリードタイムの短縮【調達】についてです。
調達リードタイムは、製造に必要なものを発注してから納品され、受入検査までにかかる所要時間のことです。
製造に必要なものとは、主に下記3項目があります。
〇部品製造に必要な材料(原材料)
特定の材料が流通しなくなったり、価格が高騰したりと、世の中の状況によって左右されることが多くあるので、気を付けなければなりません。
〇販売部品の調達(購買品)
販売会社(販売代理店)に在庫があるか、ない場合は納品まで何日かかるかを管理する必要があります。
〇外注業者で部品を製造する場合(製造部品)
外注先での製造リードタイムも含めて管理する必要があります。
調達リードタイムでは、発注から納品までに多くの時間がかかるので、このリードタイムを短縮することが全体のリードタイム短縮に直接繋がります。
1.調達リードタイムの短縮
頻繁に使うことが分かっている部材であれば、できる限り在庫しておくことで調達時間を無くすことができますが、倉庫や工場などの置き場には限界があるので全てを在庫しておくことは不可能なので、在庫を増やすことよりも調達を見直す方が効果的です。
調達リードタイムでは、部材の調達時間を削減することが、直接リードタイムの短縮になります。
2.調達先(サプライヤーやベンダー)との連携
過去の事例から使用する部材によって調達先を決めておくことで、調達の度に迷うことや調査に要するリードタイムが削減できることや、普段から密に連絡をとることで、在庫の状況や価格の推移を知ることも必要です。
また、開発計画に基づいて適切なタイミングで納品されることで、無駄な在庫の減少やコスト削減、開発リードタイムの短縮になります。
3.発注業務のリードタイム短縮と在庫管理
発注作業や在庫管理などの業務を全て人が手作業で行っていては、リードタイムが長くなります。
また、誤発注や在庫切れによるリードタイムの長期化など、何らかのミスも起こりやすくなります。
調達の発注漏れや誤発注を防ぐために発注システムや、在庫を正確に把握できる在庫管理システムがあれば、調達リードタイムの短縮に繋がります。